先日注文したリコーのコンデジ「GR DIGITAL IV」が到着しましたので、数時間ほど使ったファースト・インプレッションをお届けします。
期待通りのデザイン
先日のエントリーで購入理由の一つとしてあげていた『実に「カメラカメラ」したデザイン』は本物でした。ずっしりとしたフォルムながら、それを感じさせない軽量感に包まれたデザインに仕上がっています。
表面がツヤツヤの加工ではなく、あえてざらざらにしてきたあたりも「デザインの流行に流されないコンデジ」路線を突き進むリコーの姿勢がうかがえます。グリップ部分もこの加工のおかげですべることなく、がっちりとホールドすることが出来るようになっています。
コンパクトなボディに2つのダイヤル、1つのレバーを装備
ボディは小さいけれど、本体背面にはアジャストレバーが、本体上部にはモードダイヤルがしっかりと用意されています。全自動のAUTOモードから、プログラムシフト、絞り優先、シャッタースピード優先、マニュアル露光など各種モードが用意されています。
そして、自分でセッティングしたプリセットを登録できる「MYモード」が3設定分も用意されています。このコンパクトなボディに自分好みの設定を3つまで保存しておけるダイヤルを用意してきたことは驚きです。
さらに、モードダイヤルの奥にはアップダウンダイヤルが装備されています。一眼レフにあるダイヤルと同じく、絞り値やシャッタースピードの変更に使うことが出来ます。
その他、必要最小限のボタンはすべて背面に備わっています。光学ズームを持たないGR DIGITAL IVですが、撮った画像の拡大や、露出調整用に拡大表示ボタン・サムネイル表示ボタンも用意されています。
個人的にはよく使うセルフタイマーボタンを独立して用意してくれた点は評価したいところです。
不用意な発光を防ぐフラッシュオープンスイッチ
ここからは使ってみて便利だなと思った点をご紹介。まずはフラッシュオープンスイッチ。GR DIGITALの発光部は物理的なスイッチを使って開閉する仕組みになっています。
物理的にスイッチを操作しない限り発光しないギミックによって、フラッシュ発光禁止の撮影ポイントで誤ってフラッシュが発光しないようにしてくれています。私は夜間に写真を撮ることがほとんど無いため、これはうれしい機能です。
三脚なしでも地面に対して水平・垂直な構図を可能にする「水準器インジゲーター」
正直なところ、購入するまでは「ふぅん、こんな機能もあるのね」くらいにしか思っていなかったのが、この「水準器インジゲーター」。これが予想以上に実用的でした。
自分では地面に対して水平にカメラを構えて撮影したつもりであっても、PCに取り込んで原寸表示してみると被写体が傾いていた。仕方ないのでもう1回撮り直して、PCに取り込んで確認して・・・という経験は誰しもあることだと思います。が、この水準器インジゲーターがあれば、そのミスを大幅に削減することが可能です。
水準器インジゲーターはGR DIGITAL II以降の機種に搭載されていましたが、水平方向だけでなく、垂直方向の傾きも検知可能になったのはこのGR DIGITAL IVが初となります。カメラが水平・垂直に保たれたときに「カチッ」と音が鳴るので、視覚的にも聴覚的にも確認できるのがポイント。
Eye-Fiもネイティブサポート
「GR DIGITAL IV」用に購入した「Eye-Fi Pro X2 8GB」もカメラレベルでサポートされています。専用のメニューが用意されているほか、ディスプレイの右下にステータスが表示されるようになっています。
また、写真転送中は本体のスリープ設定などが一時的に無効になるため、転送中に勝手に電源が切れる心配が(バッテリー切れを除き)ありません。ここら辺はEye-Fiをネイティブサポートしたカメラだからこそ出来る機能ですね。
「GR DIGITALは接写に強い」は本当だった!
GR DIGITALのマクロモードは世界的にも評価が高く、期待していたポイントのひとつでしたが、評判通りの出来でした。たとえばこの写真。Canonと刻印されたレンズキャップの文字にばっちりとピントが合っています。
レンズと被写体の位置関係を横から見るとこんな感じ。iPhoneのカメラはおろか、デジイチでも通常のレンズだとこの距離でピントを合わせることは出来ませんので、「1cmまで寄ってもピントが合う」スペック表記に噓偽りはありませんでした。このマクロモード、被写体の接写画像が多い私のブログでも大いに活躍してくれそうです。
そして明らかになる「GR LENS」の表現力
そんな接写に強いGR DIGITALの心臓部がこの「GR LENS」です。このレンズと画像処理エンジン「GR ENGINE IV」の組み合わせによって、美しい写真を撮ることが出来るようになっています。スペック表記上は1000万画素しかない本機ですが、画素数という物差しでは測れない画質を感じることが出来ています。
そのGR LENSとGR ENGINE IVの表現力については、ちょうど旅行に行く機会があったのでそこではっきりと認識できました。次のエントリーに続きます。