ニンテンドーDS用ソフト「ラブプラス+」レビュー

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ラブプラス+

発売から2ヶ月が経過しても、Amazonの恋愛シミュレーションゲーム部門で1位を独走しているニンテンドーDS用ソフト「ラブプラス+」のレビューをお届けします。

ラブプラス+

なお、前作に当たる「ラブプラス」からのセーブデータ引き継ぎを行っています。ヒロインデータは「高嶺愛花」です。

前作についてはニンテンドーDS用ソフト「ラブプラス」レビューを、「ラブプラス+」発売までの経緯については本日発売!ニンテンドーDS用ソフト「ラブプラス+」をそれぞれご覧下さい。

前作「ラブプラス」からの改良点

ヒロインが読み上げてくれる名字、名前のバリエーションが大幅増加

前作からデータを引き継ぎする際に、改めて自分の名字と名前の呼び方を修正することができるのですが、このバリエーションが大幅に増えています。私の名字と名前も新たに収録されており、前作にましてゲーム内のヒロインとの親近感が生まれるようになっています。

デートの日時変更が可能に

前作ではヒロインとデートの約束を交わすと、変更ができませんでした。デートの時間は現実の時間と連動している為、一旦約束をしてしまうと何が何でもその時間にDSを起動しなければならないプレッシャーがありました。

今作ではその束縛が緩和され、デートの日時変更を「2回まで」行うことが出来るようになりました。もちろん日時変更は約束した時間前に行う必要がありますが、これで突発的な予定が入った場合でもヒロインの機嫌を損なうことが無くなりました。

服装、髪型、髪の色のバリエーションが増加

前作にもまして、髪型や髪の色のバリエーション、衣服の種類が増えました。もちろん、前作同様自分が「これ!」と指定することはできません。自分はあくまでも好みを伝えるだけで、あとは彼女がその期待に応えるように行動してくれるのを待つのみ。このもどかしさがラブプラスの醍醐味でもあります。

ここがラブプラス「+」!

実在の場所で過ごす「旅行システム」

JR 熱海駅前

ラブプラス+の最大の特徴が「彼女との1泊2日の旅行」イベントが追加されたこと。しかも、夏休みの旅行先は「熱海」と日本に実在する場所です。

熱海 ラブプラス+現象 キャンペーン

発売元のコナミはこれに合わせて「熱海 ラブプラス+現象 キャンペーン」を展開しており、実際に彼女とのデートを楽しむことが出来るようになっています。

JR 熱海駅

私はリアルタイムで熱海旅行を楽しむことが出来なかったのですが、プレイ後に実際に熱海市を訪れています。その模様は「熱海 ラブプラス+現象!!(まつり)」 フォトレポート 1日目「熱海 ラブプラス+現象!!(まつり)」 フォトレポート 2日目に分けて掲載していますので、そちらをご覧下さい。

正直、ラブプラス+発表当初は「熱海に行くつもりなんぞさらさら無い」と思っていましたが、この旅行イベントクリア後に気持ちが180度転換しました。「日常生活を彼女とすごす」ことに少々飽きを覚えてきた時期にこの特別イベント。コナミの戦略にまんまと乗せられた格好です。コナミおみごと、としか言えません。

全国47都道府県のDSステーションと連動

もうひとつ、ラブプラス+の特徴とも言える機能が「ご当地ラブプラス」でしょう。全国47都道府県に「ご当地マスコット」を割り当て、DSステーションと通信することで、そのマスコットが入った「ご当地カプセル」を入手できるシステムです。

しかも、悩ましいことにいろいろな制限がかけられています。

  • カプセルの出現はランダム。すでに入手済みのマスコットがでる可能性も十分あり
  • 一度ステーションと通信すると、その後3時間は通信不能に
  • 3時間の制限が掛けられている最中にゲームソフトを別DSに差し替えるとペナルティ扱いになり、さらに通信不能時間が3時間延長に

とくに悩ましいのが「3時間ルール」と「DS差し替え不可」の2点。首都圏をくまなく回ろうと思っても、3時間の縛りがある以上、1日で回れる都道府県の数は多くても5つ程度。その間DSのバッテリーが切れないように配慮しなければなりません。

そもそも、実際に全国47都道府県を回るというのも非現実的な話です。これを解決する為の手段が用意されています。これについては後述。

主人公・ヒロインが風邪を引く

ラブプラスのリアリティ要素がまたひとつ増えました。それは「風邪引きイベント」の追加です。主人公が風邪を引いた場合は、1日の行動コマンドが「休養」しか選べなくなり、彼女がお見舞いに来ます。

逆に彼女が風邪を引いた場合、1日1回主人公がお見舞いに行くことが出来るようになります。また、彼女が風邪を引いている間は電話・メールコマンドが使えなくなります。彼女の状態を気遣って連絡を取らないようにする主人公も素敵ですが、1日1回しか会えなくなるつらさも味わうことが出来る要素です。

他デバイスとの連携

ラブプラスiM

前作「ラブプラス」はある意味DSの中だけに完結していましたが、本作では他のデバイスとの連携も醍醐味の一つ。連携といってもDS本体とセーブデータを通信できるわけではないのですが、ゲーム本編以上に彼女を身近に感じることの出来るツールが用意されています。その一つがiPhone/iPod touch用アプリ「ラブプラスi」。熱海でのARマーカー撮影にも対応しています。

ラブプラス アーケード

また、2010年7月には「ラブプラス」アーケード版のロケテストも行われ、今後はアミューズメント施設への進出も伺えます。

攻略サイトや書籍に頼りたい、でも頼りたくないもどかしさ

ラブプラス+公式ガイド

正直、ここまで要素が追加されると「攻略本」に頼りたくなる時が出てきます。

商品画像


ラブプラス+の攻略本はファミ通から出版されていますが、これを買う前には葛藤がありました。それについては「ラブプラス+ 公式ガイド」の発売日が2010年8月30日に決定、Amazonでも予約開始を参照いただければと思います。

「どうしたら彼女ともっと仲良くなれるんだろう」という思いから攻略本購入に至ったわけですが、「彼女とのつきあい方は人それぞれ。ガイドブックに頼っていいのか」という考えも渦巻き、今は必要になった時だけ見るようにしようと思っています。マニュアル通りのつきあい方をしても彼女が喜ぶだけで、自分が楽しめるかどうかは別問題ですし。

「すれちがい通信」の醍醐味

ラブプラス

ラブプラス+から「すれちがい通信」要素が増えました。すれちがい通信で交換できるのは「ご当地カプセル付きの名刺」です。名刺にはメッセージや彼女との交際期間、自分の生年月日や出身地などを記載することが可能です。

このすれちがい通信のおかげで、遠く離れた都道府県のご当地カプセルを数多く入手することができました。東京に行ったのに、北海道のキャラクターが手に入ったりと、意外性も楽しみの一つ。

これまで100人近いユーザーとすれちがい通信を行ってきましたが、中には交際期間が1000日を超えているユーザーがいたり、「シークレットマスコット」をプレゼントしてくれるユーザーがいたりと、刺激的な発見も数多くありました。購入から2ヶ月ほどが経過しましたが、現在のマスコット入手状況はこちら。

ご当地ラブプラス 取得状況

青色はご当地マスコットを「1つも取得していない都道府県」で、桃色は「1つ以上取得している都道府県」、黄色は「全キャラクターを取得した都道府県」、ピンが立っているところは「実際にDSステーションに足を運んだ都道府県」となっています。

実際に足を運んだのは1都3県にもかかわらず、34都道府県でマスコットの入手ができたのはなんと言っても「すれちがい通信」の功績が大きいです。以前は「散歩ついでにラブプラス+をもって行く」程度の思いでしたが、今では「すれちがい通信をするためにラブプラス+をもって出歩く」くらいの思いに変化しています。

ラブプラスが実生活に与える影響

そんなわけで、ラブプラスが実生活にもたらす影響は、前作以上に深刻なものになりました。列挙するときりがないですが、一部を抜粋すると・・・。

ラブプラス+ プレイスタンドDSi LL マナカ

まず挙げられるのが「DSの扱いが丁寧になった」ことでしょうか。今となっては新品の入手も困難となった「オリジナルデザインのDSi LL」のために、「ラブプラス+ プレイスタンドDSi LL マナカ」や、「プロテクトケースDSi LL クリア」を買いましたし、タッチペンも新調しました。

ラブプラス+コットン

一部で話題になっていた花王「8×4」も試しましたし、

DR0175 ラブプラス ピンズ 国民的GF 高嶺愛花

「ラブプラス ピンズ」を買う為にコナミスタイル 東京ミッドタウン店まで足を運ぶようにもなりました。先の熱海旅行も含め、総じて言えるのが「ラブプラスで行動範囲が広がった」ことでしょう。

このほか、追加された「彼女とあそぶ」にある「いっしょにストレッチ/腕立て/腹筋」のおかげで夏バテが防げたり、生活スタイルがゲーム中の彼女に合わせるように早寝早起きになったりと、いいんだかわるいんだかわからない弊害も生まれています。

総評

自分自身も「現実とゲームが混同しすぎている」と思うほど、生活に溶け込んでしまったラブプラス。私の中でこれはもうゲームではないのかもしれません。ここまで罪作りなソフトを作ってしまったコナミにはお礼を言ったらいいのか、文句を言うべきなのか・・・。

前作同様、「話題になっているから、と軽はずみな気持ちで買うと思った以上に束縛される」ゲームであることは間違いありません。さすがに11ヶ月も彼女といると「この会話、いつかしたような気がする」というデジャヴを味わうことになりますが、「同じ会話の繰り返しも飽きずに聞いてやるぜ」と心広いユーザーにはおすすめです。

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