auブランドを展開するKDDIは17日、ラインアップにスマートフォンを導入するとともに、Android向けのアプリマーケットを提供すると発表しました。ニュースリリースも出ています。
今回のニュースリリースで明らかになっている点は2つ。「Android OS搭載のスマートフォン市場に参入すること」と「Windows Mobile OS搭載スマートフォン市場に参入すること」です。具体的な機種名は明らかにされておらず、時期も「2010年6月以降」とあいまいな表現にとどまっています。
ソフトバンクモバイルやドコモはすでにスマートフォンをラインアップしており、ソフトバンクモバイルからは「iPhone 3GS」が、ドコモからは国内初のAndroid OS搭載のスマートフォン「HT-03A」も発売されており、auはスマートフォン市場への参入が遅れていました。
auもスマートフォン自体は1機種E30HTを発売していますが、法人向けとなっており、個人ユーザーへの販売は力を入れてこなかった形です。今回の発表は、個人ユーザー向けにスマートフォンを出しますよ、という告知をすることで、ユーザーを他キャリアに流出させないようにする狙いがあるものと思われます。
ただ、auの第3世代携帯電話の無線アクセス方式はCDMA2000となっており、これはW-CDMAを採用するソフトバンクモバイルやドコモに比べて国内のシェアが低いのも事実。iPhone 3GSはW-CDMA、GSMにしか対応しておらず「auからのiPhone発売は不可能」とされているなど、国際的に見るとCDMA2000が不利な点であることは代わりありません。たとえスマートフォンを発売するにしても、CDMA2000方式に対応させることが前提条件であるため、なかなか厳しいものがあると思います。今後どういった機種を投入してくるか、KDDIの腕の見せ所と言ったところでしょうか。