マイクロソフトは31日、欧州競争法に配慮した次期Windows「Windows 7 E」の出荷を見送ると発表しました。
Windows 7 Eはヨーロッパ向けWindows 7では、Internet Explorer 8が付属せずで取り上げたIE8が付属しない特殊なWindows 7で、ヨーロッパ向けに出荷が予定されていました。ブラウザをOSにバンドルすると欧州競争法に抵触する恐れがあったためです。
しかし、実際問題ブラウザが付属しないとなると、例えばFirefoxをインストールしたいと思ってもインターネット経由でインストーラをダウンロードできず、メーカが何らかのメディアで提供する必要が出てきてしまいます。
このような不便を解消すべく、今回マイクロソフトが取った対応は「ヨーロッパ向けWindows 7 Eの販売を中止し、他言語版と同様OSにIE8を付属させ、IE8起動時にブラウザ選択画面を出させる」というものになりました。
これがその選択画面。IE8の他にFirefox, Safari, Google Chrome, Operaなど主要なモダンブラウザが羅列されています。
今回の対応について、欧州委員会のプレスリリースでは歓迎の意が見て取れます。もちろん、Windows 7からIE、Windows Media Playerなど9項目を簡単に無効化できるようにで取り上げたとおり、IEそのものを無効にすることも可能です。今回のマイクロソフトの取った行動は柔軟な対応と言えるのではないでしょうか。