MS UI GothicをMeiryoKeに置き換え、システムフォントからMS UI Gothicを除外したことによって、見た目は常にアンチエイリアスがかかったような状態になったVistaですが、この変更によりいくつか副作用が起きているので、記事にしておきます。ちなみに、XPでも同様の事象を確認しています。
一部オブジェクトが切れる、もしくは見えなくなる
MS UI GothicとMeiryoKeは、横幅が同じものの、MeiryoKeの方が文字の上下にある余白がやや大きいため、高さはMS UI Gothicよりも高くなっています。そのため、一部のダイアログにおいては、ボタンや文章が下に押し出されるようにして、一部が切れてしまいます。画像はキーボードのプロパティの例。
もっと状況が酷くなると、ボタンそのものが無かったことにされるくらい、描画領域から押し出されます。これはフォントサイズを小さくしたり、DPIをいじってもほとんど解決しません。解決するには、MeiryoKeを直接編集して上下の余白をMS UI Gothicと同等にするしかありません。[1]
一部ダイアログが文字化け
今回のレジストリ編集では、Tahoma, Lucida Sans Unicode, Microsoft Sans Serifと呼ばれる英字フォントもMeiryoKeに置換していますので、本来これらの英字フォントを参照するよう設計されたプログラムの場合、文字化けを起こします。画像はaviutlのx264出力プラグインのダイアログ。
外国製のフリーソフトを日本語化した場合に発生する事例がありますが、めったに遭遇することはないはずです。このx264出力プラグインは、必要な設定項目を外部ファイルに保存していたので、設定画面が文字化けしても私は困りませんでした。
システムフォントを置き換えること自体、MSゴシック系フォントが嫌いであるとか、人とは違ったカスタマイズをしたいといった、ごく少数派のすることです。この記事も誰かの参考になるかわかりませんが、MeiryoKeに置き換えることはいいことばかりではない、という意味でエントリーしておきます。
- 私はフォントの編集方法については知識が無く、半ば諦めています。 [back]