富士フイルムが2010年9月に発売した最新モデルのデジタルカメラ「FinePix F300EXR」をお借りしましたので開封・外観レビューに続いて実際に使ってみた感想などを書いてみます。
フラッシュの位置が悪い
いきなり使ってみて違和感を覚えたのがフラッシュの位置。この写真でいう右上の部分がせり上がってくる為、カメラを包み込むように持ったまま電源を入れると、せり上がってくるフラッシュを押さえ込んでしまいます。マニュアルにも「故障の原因になるので押さえないでください」とありますが、この説明無しに知人に操作を頼んだところ、見事に押さえ込んでしまいました。このフラッシュの位置はもうちょっと改良して欲しかったところ。
EXRモードの性能は十分
カメラが被写体に合わせて自動的にモードを切り替えてくれる「EXRモード」の認識精度はかなり高く、初心者でもそれなりの写真を撮ることが出来ました。
EXRモードの時に自動認識するシーンは次の6パターン。
- 人物: 人物を認識した場合に表示
- 風景: 建物や山などの風景を認識した場合に表示
- 夜景: 夜景を認識した場合に表示
- マクロ: 近接撮影を認識した場合に表示
- 逆光&人物: 逆光の時に人物を認識した場合に表示
- 夜景&人物: 夜景の時に人物を認識した場合に表示
上記の写真はEXRモードで撮影したときのもの。遠くからフォーカスを合わせた場合は「風景」として、ピンぼけしない位置まで近づくと自動的に「マクロ」と認識されます。
HD動画撮影もメモには使えるかも
1280×720の解像度で記録が出来るHD動画撮影も試してみました。
動画撮影はシャッターボタンではなく、動画撮影ボタン(オレンジ色)で行います。一回押すと録画が始まり、もう一回押すと止まる仕組み。音声はモノラルで記録されます。
HD動画撮影と言えば、今年の9月に購入した第4世代iPod touchも同じ仕様でサポートされています。同じ被写体をiPod touchとF300EXRで撮影してみましたが、こちらの方が断然画質が上ですね。やはりカメラがおまけの位置にあるiPodとは歴然の差です。ただ、音声がモノラルということもあり、ビデオカメラには及びません。あくまでも映像メモとして十分使えるといったレベルです。
細かいところまで気が利く仕様、利かない仕様
3週間ほど試していて気がついたのが「マナーモード」が意外と便利だということ。マナーモードをオンにするとフラッシュが発光禁止になり、シャッター音もミュートになります。このモードの切り替えはDISP/BACKボタンを長押しするだけという手軽さ。わざわざ設定画面を開かなくてもいい点は気が利いていると感じました。
逆に気が利かないなぁと思った仕様が「セルフタイマー」。タイマーをセットしても、その設定が有効なのは直後に撮影した1枚のみ。1枚撮影すると自動的にセルフタイマーは解除されてしまいます。同じ被写体を何度も撮影しようとした時にはかなり不便。しかもセルフタイマーはマナーモードと違ってワンボタンで設定することが出来ず、コマンドダイヤルをぐるぐる回す必要があります。せめて電源を切るまでの間、設定を保存してほしかったですね。
全体的なパフォーマンスはきわめて良好で、EXRモードの精度の高さには驚かされました。コンデジでも1,000万画素オーバーの製品が当たり前となりつつある昨今、機能面で魅力を出そうと頑張っている各社ですが、F300EXRは「1,200万画素という画素数よりも、全自動で高画質に撮れる」点がアピールポイントになるのではないでしょうか。
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