Mozillaは6日、デスクトップ版ウェブブラウザ「Firefox 23.0」をリリースしました。Mozilla Firefox 23.0のリリースノートによると、主な新機能は次の通り。
- 混合コンテンツをブロックするようになりました。これにより中間者攻撃や HTTPS 通信を利用するページの盗聴を防げます。
- 開発ツールにオプションパネルが追加されました。
- 「画像を自動的に読み込む」「JavaScript を有効にする」「常にタブバーを表示する」のチェックボックスを環境設定から削除しました。
- ロゴを新しい物に変更しました。
- about:memory のインタフェースを改善しました。
- アドオンのインストール通知インタフェースをシンプルにしました。
- DXVA2 を利用して高速に H.264 のデコードできるようになりました。これは Windows Vista 以降で利用できます。
- 利用する検索エンジンへの変更を、ブラウザ全体に対して行えるようになりました。
- コンテンツセキュリティポリシ (CSP) の文法と動作が標準に合わせたものへ変更されました。
- <input type="file"> の描画を改善しました。(Bug 838675)
- wrtc.org の音声リサンプラーを Speex の物と置き換えました。また仮想 44000 Hz を削除しました。
- 「画像を自動的に表示する」と「タブバーを常に表示する」のチェックボックスを設定から削除しました。またこの二つの設定を初期値に戻しました。
- HTML5 の <input type="range"> が実装されました。
- キーボタン用の新しい ARIA ロールを利用することで、タッチインタフェース向けのページをよりアクセシブルにできるようになりました。
- ソーシャルAPI を利用してページを共有する機能が追加されました。
- Web コンソールが更新されました。
- text-decoration: blink; から点滅効果が削除されました。また blink 要素をサポートしなくなりました。
- 開発ツールにネットワークモニタが追加されました。
- いくつかのセキュリティ問題を修正しました。
個人的に大きな変化と思えるものは以下の2つ。
ロゴがよりシンプルに
一つ目がロゴの変更です。2004年に現在の狐が地球を抱く形のアイコンになってからというものの、狐のディテールが年を重ねるごとに細かく描かれるようになってきました。ところが、今バージョンから一転してシンプルなものに変更になりました。
その理由はモバイルデバイスから見た場合にも視認性が高いというのがあるようです。たしかにあまり細かく描きすぎると、縮小したときにジャギーが発生してしまいますからね。モバイル向けFirefox OSの存在もありますし、今後Mozillaはいっそうモバイルに注力していくという姿勢の表れなのかもしれません。
blink要素のサポート終了
そしてもう一つの注目ポイントがblink要素のサポート終了です。文字の点滅のために使用されるblinkタグといえばWWW黎明期にかなり見かけたり、現在も一部サイトで新着情報の表示(NEW!という文字列など)で使われています。
もともとはNetscapeの独自要素で、W3Cにも準拠していないタグでしたが、Firefox 23.0よりサポートされなくなります。これも時代の流れですね。
Firefox 22.0を利用しているならば、48時間以内に自動通知が来るとのこと。今すぐアップデートしたい場合はヘルプメニューの「ソフトウェアの更新を確認…」から手動アップデートが可能です。
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