Windows Vistaの「システムの復元」は機能的にはMeや、XPのものとほとんど変わりがないのですが、一部の文言が変わっています。
XPでは復元開始時に「このプロセスにより、保存したドキュメントや電子メールなどの最新の作業を失うことはありません。また、完全に取り消すことが出来ます。」というメッセージが表示されます。
Vistaでは復元開始時に出てくるメッセージが「システムの復元を開始すると、中断することも、完了した後で取り消すこともできません。続行しますか?」というものに変わっています。
ポップアップで表示されるあたりが本当によろしいですか?と再確認を促す形になっていますが…
システムの復元後、再度「システムの復元」を呼び出してみると、きちんと復元を取り消すことが出来るようになっています。つまり、機能的にはXPと全く一緒。表示されるメッセージがXPとVistaで異なっているだけのようです。
そうなると、不思議なのがあの文章の意味。訳を間違えたのかと思い、Windows 7 ベータの「システムの復元」を見てみると…
7ではVistaと同じく、ポップアップが出てきますが「(前略)システムの復元は、完了するまでは取り消しできません。システムの回復をセーフモードで実行しているか、または [システム回復オプション] メニューから実行している場合は、取り消すことができません。」という文章に変わっています。
つまり、Windows 7を通常起動している状態で「システムの復元」を実行した場合は取り消すことができるということ。
XPと7では正しいことを言っているのに、Vistaだけ事実と異なるメッセージが表示されていることになります。
念のため、マイクロソフトのオンラインヘルプを参照してみると。
システムの復元が行った変更を元に戻せますか。
はい。システムの復元を使用するたびに、処理を続行する前に復元ポイントが作成されるので、問題が解決されない場合は変更を元に戻すことができます。コンピュータがセーフ モードのときにシステムの復元を使用した場合は、復元操作を元に戻せません。ただし、システムの復元を再実行し、別の復元ポイントが存在する場合はそれを選択することができます。
とあるとおり、復元の取り消しは可能です。不可能なのは7と同じく、セーフモードで実行した場合のみ。
どこをどう解釈したら、「復元の取り消しができない」という意味になるのか不明ですが、VistaでもXPや7と同様、システムの復元は取り消すことができる、と結論づけて良さそうです。