アップルがWWDC 2010の目玉として持ってきた製品はやはりiPhoneでした。新しいiPhoneの名称は「iPhone 4」。まだプレスリリースは出ていませんが、iPhoneの製品ページはすでにバージョン4にアップデート済みです。
iPhone 3GSから100以上の新機能を搭載したiPhone 4。その新機能をすべて書くわけにもいかないので、個人的に気になったものをピックアップしてみます。
Retina Display
ディスプレイサイズそのまま、解像度は4倍の960×640となった新型iPhoneのディスプレイには「Retina display」という新しい技術が採用されています。Retinaとは日本語で網膜のこと。人間の網膜が認識できる300dpiを超えた326dpiという高精細表示から来ています。これにより、文字を拡大してもジャギーがほとんど発生しなくなるほか、既存のアプリ内テキストも自動的に高精細になるとのこと。
Apple A4チップ採用
iPadにも採用されたA4チップがiPhone 4で採用されました。これによりアプリの動作がiPad並みに高速になります。iPhone 3GSとiPadではメモリ256MBとなっていましたが、iPhone 4のメモリはまだ明らかになっていません。マルチタスキングもサポートすることですし、そろそろ256MB以上のメモリが搭載されていてもおかしくないはず。
iPhone OS4はiOS 4へ改称
マルチタスキングやアプリのフォルダ分けが可能になる新しいOSは「iOS」に名前が変わりました。新しい情報として「ホームスクリーンに壁紙が設定」できるようになったほか、これまでは有料だったiPod touch向けにも無料でアップデートが提供されることになりました。ただし、iOS 4に対応しているのは第2世代以降のiPod touch、iPhone 3G、iPhone 3GSとなっています。
国内発売日はアメリカと同日の6月24日
今回最大のサプライズとも言えるのは日本国内での発売日。iPhone発売以来初めて、アジアでの同時発売が発表されました。2010年6月24日に発売されるのはアメリカ、フランス、ドイツ、イギリスと日本。7月には18カ国で、9月には88カ国で発売される予定となっています。
これまではアメリカとヨーロッパ諸国で最初に発売した後、1週間後れで日本やオーストラリアで発売されるスケジュールでした。今回、世界で最初に発売される5カ国にアジア諸国では唯一、日本が名を連ねています。時差を考えても「世界で最初にiPhone 4を手にすることが出来るのは日本」ということになります。予約開始は1週間後の2010年6月15日。
気になる価格ですが、こちらもサプライズ。
新ラインアップ | iPhone 3GS (8GB) | iPhone 4 (16GB) | iPhone 4 (32GB) |
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米国価格 | $99 | $199 | $299 |
2010年6月8日のレート換算 | 9,094円 | 18,280円 | 27,466円 |
レート換算ですので正式な国内価格ではありませんが、それにしても旧モデルなら1万円で、新型iPhoneでも2万円で購入できるというのは破格です。国内の携帯電話市場が4~6万円ということを考えると、その半額でスマートフォンが買えてしまうことになります。国内のキャリアはまだ発表されていませんが(過去の実績を見てもおそらく)ソフトバンクモバイルで確定でしょう。
そのほか、HD解像度の動画撮影やiMovieを使った編集、ビデオ通話、5メガピクセルのカメラなどなど新機能が多数発表されました。詳細はアップルの製品ページへ。国内キャリアも予約開始前には発表されることでしょう。