任天堂は27日の第3四半期決算説明会において、ニンテンドー3DSと、2012年内発売が予定されているWii Uの間で共通のオンラインネットワーク「ニンテンドーネットワーク」を導入すると発表しました。IRイベントページに講演内容全文が掲載されています。
これによると、すでに発売済みのマリオカート7のコミュニティ機能がそれにあたり、将来的にはWii Uと共通のオンラインネットワークにしていこうというもののようです。現在の任天堂のオンラインサービス「ニンテンドーWi-Fiコネクション」はあくまでソフト毎に提供されていたもので、Xbox LIVEやPlayStation Networkといったソフトを横断する形のオンラインサービスではありませんでした。今回のニンテンドーネットワークは、そうしたサービスと同じ「包括的プラットフォーム」にあたります。
具体的には先に挙げた「コミュニティ機能」、DLCのような「追加コンテンツの販売」、「パッケージソフトのDL版の販売」があげられています。そして、Wii Uでは「個人アカウントの導入」も発表されました。これまでのWiiや3DSはあくまで1台=1アカウントであり、家族で複数アカウントを使い分けることが出来なかったことを考えると、個人アカウントの導入によって「本体が変わっても自分の情報を利用できる」可能性が高くなりました。
ところで、DLCについては説明会において特に掘り下げて説明がされています。
ちなみに、追加コンテンツ配信対応についてお話ししますと、「ソーシャルゲームのような」という形容詞とともに報道されることが多いのですが、ソフトメーカーとしての任天堂は、どんなアイテムが出るかがわからず、いいアイテムが出るまで、何度もお金を支払って、それがいつの間にか巨額になっているというようなビジネスは志向しておりません。ソフトメーカーとしての私たち任天堂は、パッケージソフトは、それだけでもあくまで追加コンテンツなしで完結してご満足いただけるような形で販売されるのが前提であるべきだと考えており、追加コンテンツは、気に入ったソフトで、さらに突っ込んで長期間楽しんでいただくための仕組みとしてご提案した方が、みなさまにご安心いただけるのではないかと考えています。
任天堂における追加DLC=ソーシャルゲーム的な課金方式では無いですよ、ということを強調しているようにも聞こえます。確かに、最近ではコナミやバンダイナムコゲームスなどがGREEやmobageといったソーシャルゲームにも有名なタイトルを次々に参入させていることから、任天堂はそうした方法はとらないということを改めて明言しておこうといった意図があったのかもしれません。
ニンテンドーネットワークを大きくするためにはなんと言っても魅力的なソフトの充実が不可欠です。Wii Uのローンチタイトルも含めた今後のソフトの発表が楽しみですね。