2010年に発売されたNewton別冊「探査機はやぶさ7年の全軌跡―世界初の快挙を成し遂げた研究者たちのドラマ」を読み終えました。
- 探査機はやぶさ7年の全軌跡―世界初の快挙を成し遂げた研究者たちのドラマ (ニュートンムック Newton別冊)
- ニュートンプレス
- 2010/07/27
- 2,415 円
- (価格情報は 2010/08/19 現在のものです)
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内容は非常に濃く、読み応えがありました。100ページ超のすべてのページがはやぶさに割かれています。別冊という形なので当たり前と言えば当たり前なのですが、はやぶさだけでなく、着陸したイトカワの写真や、はやぶさ2の計画など、はやぶさを取り巻く事情についても詳細に触れられているのはとても良かったです。
そしてなんといっても読み応えのあるのがインタビュー記事。本誌では7名の方にインタビューを行った内容が掲載されていますが、どれもとても感慨深い。プロジェクトリーダーの川口淳一郎氏はNHK「サイエンスZERO」ではやぶさ特集が放送されたときに知っていたのですが、本誌を読んではやぶさプロジェクトにはリーダーを支える数多くの研究者がいることを知りました。どの技術者も一様に「はやぶさに一言言うとしたら何か」の問いに「お疲れ様でした」や「おかえりなさい」と行っているのがまた印象的でした。
打ち上げ前の計画段階から、イトカワ到着後の壮絶なトラブル対処まで、時系列順になっているのも読んでいる内にぐっとこみ上げてくる物がありました。テレビでもここまで詳しく放送することはできないのでは、というクオリティーに大満足。夜空に散っていったはやぶさの映像に心打たれた方は是非手にとって読んで欲しい雑誌だと思います。