Mozillaは22日、Webブラウザの最新版となるFirefox 4.0をリリースしました。Mozilla Firefox 4.0のリリースノートによると、主な新機能は次の通り。
- Firefox 4 は 80 言語 以上にローカライズされています。
- Firefox 3.6 よりも最高 6 倍高速になった新 JavaScript エンジン JägerMonkey [イェガーモンキー] を搭載しました。
- ユーザが行動ターゲティング広告を拒否できるようにする Do Not Track (DNT) ヘッダ に対応しました。
- Firefox Sync が標準装備され、複数のパソコンやスマートフォンで Firefox のブラウザ環境を安全に同期することが可能になりました。
- 特定のレンダリングが ハードウェアアクセラレーション を使って処理されるようになりました。Windows XP では Direct3D 9、Windows Vista と Windows 7 では Direct3D 10、Mac では OpenGL を使用しています (Linux 版の OpenGL 対応は今後行います)。
- Windows 7 では Direct2D ハードウェアアクセラレーション が初期設定で有効になりました。
- WebGL はすべてのプラットフォームで有効になっています。互換性のあるグラフィックスカードと最新のドライバが必要です。
- HD 形式の HTML5 WebM 動画形式にネイティブ対応しました。可能な場合、ハードウェアアクセラレーションを活用します。
- Windows Vista と 7 では Firefox ボタンが新しいデザインになりました。
- Windows、Mac、Linux で、初期設定で タブが最上部に移動されました。
- スマートロケーションバーから、既に開いているタブを探して切り換える ことが可能になりました。
- Windows、Mac、Linux で、読み込み中止と再読み込みがひとつのボタンに統合されました。
- ブックマークツールバーが初期設定でブックマークボタンに置き換えられました。(好みに応じて元に戻すこともできます)
- Windows、Linux、さらに Mac でも、Adobe Flash、Apple QuickTime、Microsoft Silverlight の各プラグインを対象としたクラッシュ防止機能が備わりました。
- タブを右クリックし、コンテキストメニューから「タブをピン留め」を選択することで、「アプリケーションタブ」に変換できます。
- 既定の ホームページデザインが刷新 されました。
- ブックマーク・履歴関連のコードを全面的に見直し、ブックマークの処理と起動時間の高速化を図りました。
- コンパートメント別ガベージコレクション が有効になり、複雑なアニメーションの表示処理が軽減されました。
- アドオンマネージャがさらに洗練されました。
- リガチャ、カーニング、異体字へ対応する OpenType を使用し、Web のタイポグラフィを向上させました。
- Web 開発者は、CSS トランジション を使用して、コンテンツをアニメーションさせることが可能になりました。
- 新しい 留保レイヤー レイアウトシステムによって、応答性やスクロール速度が改良されました。
- HTML5 フォーム API を実装し、Web フォームの開発とバリデーションを容易にします。
- 新たに提案された 音声データ API に対応しました。
- Web サイトが SSL を通じた読み込みを強制できるようにする HSTS セキュリティプロトコル へ対応しました。
- 開いているすべてのタブを一覧表示し、並べ替えやグループ化ができる新機能 タブグループ (Panorama) が追加されました。
- より効率的な JavaScript アニメーションを提供する 実験的な API が実装されました。
- HTML5 動画の buffered プロパティ に対応しました。
- 起動時間の短縮とプロセス分離を目的として、XPCOM コンポーネントの登録方法に変更が行われました。
- 新しいアドオンマネージャと拡張機能管理 API が実装されました。(ユーザインタフェースは最終版までに変更されます)
- 拡張機能のための外部機能インタフェースである JS-ctypes に関して、大幅な API の改良が行われました。
- CSS トランジション に一部対応しました。
- Mac で、プラグインが Core Animation レンダリングモデルを使用できるようになりました。このレンダリングモデルに対応したプラグインは、より高速かつ効率的にアニメーションのレンダリングを行うことができます。
- Web 開発者は、HTML 履歴 API を使用して、ページを再読み込みすることなくロケーションバーを更新できるようになりました。
- 遅延フレーム構築 を実装し、より応答性の高いページのレンダリングを実現しました。
- リンクの履歴参照が非同期に行われるようになり、ページ読み込み中の応答性が向上しました。
Firefox 3.6.16を利用しているならば、48時間以内に自動通知が来るとのこと。今すぐアップデートしたい場合はヘルプメニューの「ソフトウェアの更新を確認…」から手動アップデートが可能です。
今回も、プロファイルフォルダの仕様はFirefox 3.xとほぼ同じですので、バージョンの異なる2つのFirefoxを共存(同時起動)させる方法が使えそうです。
この記事はバージョン2.0.0.18と3.0.4を共存させる方法について記述していますが、2.0.0.18を3.6に、3.0.4を4.0に適宜読み替えていただければ、そのまま利用できると思われます。ただし、chromeフォルダについては自動的に作られなくなったため、移行時には手動でフォルダを作成する必要があります。
今回も、まだまだアドオンの対応状況がメジャーアップデートに追いついていないため、新しいプロファイルを作成した方が安全かつ効率よく移行できそうです。
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