アップルは現地時間の9日、iOS上で動くアプリケーションを開発するデベロッパー向けの規約の変更を発表しました。これにより、サードパーティが開発したツールが利用できるようになりました。これに伴い、アドビはFlash CS5に搭載しているiPhone向けアプリ作成ツールの開発を再開することを発表しています。
事の発端は2009年9月にアドビが「Flash Professional CS5」でiPhoneアプリの開発に対応を発表したことまで遡ります。直接Flashを動作させることが出来なくとも、この開発ツールを使えば、クロスコンパイルでアプリケーションを動作させることが出来るとしていました。
しかし、アップルがiOS(当時はiPhone OS) SDKの規約を変更し、「クロスコンパイルの禁止」を明記したことから2010年4月にはiPhone向けFlashの提供を断念していました。この発表にアップルがiPhoneにFlashを採用しない理由を文章で公開するなど、両社の間に亀裂が生まれていましたが、今回の発表で再び歩み寄ることになります。
今回、規約の変更とともにApp Storeでの審査ガイドラインも公開されました(リンク先PDF注意)。全7ページにわたって詳細に書き綴られており、iOSアプリ開発者の方は必読の内容となっています。
今回、アップルはサードパーティを突き放した規約を修正し、再び開発の裾野を広げる決断をしました。これは大いに評価できることだと思います。今後はアドビとアップルがより緊密な連携を取って、いったんは否定した「iOSにFlash搭載」が実現する日がやってくることを願うばかり。
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