アップルは9日に行われたイベントにおいて、iPhone OSの最新バージョンとなる4.0を発表しました。プレスリリースも出ています。SDKは本日からダウンロード可能、正式リリースはiPhone/iPod touch向けが2010年夏、iPad向けが2010年秋となっています。
iPadの発売直後のイベントということもあり注目が高まっていたのですが、発表されたのは招待状のロゴにふさわしい100以上の新機能を盛り込んだiPhone OSでした。中でも目玉機能7つは重点的にKeynoteないで取り上げられました。
マルチタスクを搭載
2010年3月にAppleInsiderがつかんだ報道通り、マルチタスクが搭載されました。バッテリーにも考慮しつつ、複数のアプリケーション(サードパーティが作ったアプリも含む!)を切り替えながら操作することが可能になりました。切り替え方法はホームボタンの2度押しで出現するDockからとなっています。
フォルダ機能を搭載
複数のアプリをフォルダに格納することが可能になりました。これまでiPhone/iPod touchではホーム画面いっぱいにアプリを配置しても180個が限界でしたが、フォルダ概念の導入により2160個までアプリを配置することが可能になりました。
Mail.appの強化
受信トレイに複数アカウントのメールをまとめて受信することが可能になりました。これでもうメール受信のたびにアカウントを切り替える必要がなくなりました。またメッセージのスレッド表示にも対応。複数メールのやりとりも見やすくなりました。
iBooksアプリをiPhone/iPod touchにも提供
iPadの目玉機能(国内展開は未定)である電子書籍リーダー「iBooks」を4.0でiPhone/iPod touch向けにも提供することになりました。既読ページの同期やiBookstoreなどもそのまま提供されます。
エンタープライズ面を強化
データ保護機能の強化やSSL VPN, Exchange Server 2010への対応が発表されました。
ゲームセンター機能の搭載
Xbox LIVEのような機能が搭載されました。ゲームにフレンドを呼び出したり、オンライン対戦のマッチメイキング機能、実績やランキングの表示に対応しています。iPod touchをゲーム機と位置づけるアップルにとって、もはやApp Store内のゲームの重要性は相当高まっているようですね。持ち運びできるXbox LIVEのような感覚です。
iAdで広告事業に参入
現在のiPhone/iPod touch向けアプリの一部にも表示されている広告。Googleだったり他社サービスのものが利用されていますが、アップルはこれにも参入します。
具体的にはHTML 5で作られたインタラクティブ広告の表示や動画、メニュー画面やマップAPIに連動した現在位置に適した情報の提供など。
ユーザーが広告を出稿するタイプで40%がアップルへ、60%が開発者に還元される仕組み。
iPhone OS 4.0はiPhone 3Gと3GS、iPod touchの第2世代と第3世代の64GB/32GB、iPad向けに提供されます。国内未発売の初代iPhoneと、2007年に国内で発売された初代iPod touchは非対応となっています。また、iPhone 3Gと第2世代iPod touchについてもマルチタスクなどの一部機能は利用できないという制限付き。
発表されている機種のなかで、iPhone OS 4.0をフルサポートしているのは「iPhone 3GS」の2モデル(16GB/32GB)とiPad(16GB/32GB/64GB)の5機種となっています。まだまだ年内に新型iPhoneが発表されるという噂も途絶えていませんし、もうすぐ国内で発売となるiPadについても秋までは4.0がリリースされないことを考えると、「iPadを買って4.0まで待つ」か「4.0搭載の新型iPhoneが発表されるのを待つ」か、悩ましい選択を迫られることになります。
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