2010年12月に発売されたNeed for Speedシリーズの最新作となる「ニード・フォー・スピード ホット・パースート」のファースト・インプレッションをお届けします。購入の経緯についてはゲーム機本体「PlayStation 3 (CECH-2500A)」を注文をご覧下さい。プレイ時間は5時間ほど。
なお、Need for SpeedシリーズはMost WantedとUndercoverをプレイ済みです。
- 本作の開発はEAではなく、Criterion Gamesが行っている
- Criterion Gamesの代表作は「バーンアウト」シリーズであり、本作にもその要素が多数取り入れられている
- 例えばクラッシュ。Most WantedやUndercoverでは対向車やパトカーにぶつかっても相手側の車が壊れ、自分が減速もしくは停止するだけだったが、本作は衝突するとクラッシュムービーが挿入され、車が壊れてしまう
- したがって、Most Wantedの頃にあった「一般車を盾に警察を振り切る」といった行為は不可能に
- クラッシュムービー後はゲームオーバーになるわけではなく、一定の速度を出した状態でレースに復帰する
- また、今作は自車にヒットポイントのようなゲージが新設され、クラッシュのたびに減少していく
- ヒットポイントが0に近い状態でクラッシュしたり、パトカーに体当たりを受けると走行不能になり、レースが終了する
- Most WantedやUndercoverにあったストーリーは一切無し。基本的にマップ上からコースを選択し、走ることで得られる「バウンティ」を貯めていくだけ
- Most Wantedのような挿入ムービーを含めた壮大なストーリーに期待していた人(私も含め)には残念な出来かも。レースをすることでライバルが出現するわけでもなく、車も勝手に手に入るので淡々と乗り換えていくだけ。ある意味レースが作業的になる
- 敵やパトカーの加速力がおかしい。自分より前を走っている敵は簡単に抜けるが、抜いた後一定距離引き離すと敵が常時ニトロを使っているかのごとく猛追してくる。こちらがニトロ全開でも全く引き離せず、ほとんどのレースが終盤まで接戦になる
- Most Wantedのように「レース中にパトカーが参戦」してくるレースが無い。パトカーが出てくるレースはスタート時から追いかけられている状態で始まるし、逆にパトカーが出てこないレースはスタートからゴールまでパトカーが1台も出現しない
- パトカーから逃げ切るという作業が無いのが残念。Most Wantedの頃にあった「レース中にパトカーが参戦、レース勝利後は逃走しクールダウンしないと次のレースに参加できない」といったスリルが無く、警察に追われた状態でゴールしても強制的にレース選択画面に戻される
- Most Wantedの頃にあった「スピード・ブレイカー」が今作にはないため、ロードブロックを避けるのが至難の技。ぶつかると速度によっては先ほど述べたクラッシュ扱いになってしまうため、「避けなければ必ずといっていいほどレースで順位を落とす」結果に繋がる
- BGMも貧弱。EA TRAXに収録されているような印象的な曲が皆無
良くも悪くも、バーンアウト寄りの作品になった気がします。私が求めていた「警察に追われる」ゲームであることは間違いないのですが、ぶつかるとクラッシュしてしまいますし、逃げ切るという要素が今作には無いため、どこかテンポの悪いカーチェイスになってしまった気がします。
バーンアウトシリーズがお好きな方は、それにNeed for Speedの要素が加わったことで大満足な作品と呼べるかもしれませんが、私にとっては真逆の評価となってしまいそうです。
Most Wantedの評価が自分の中では高すぎたせいか、どうしてもそれと比較する形で期待はずれなファースト・インプレッションになってしまいましたが、画質やコースは非常に丁寧な作りになっていますし、セカンド・インプレッションではもうすこしホット・パースートならではの良い点を見つけてみたいと思います。
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