日経ビジネスオンラインによると、2010年3月より民放ラジオ13社がインターネットでの同時放送を開始すると報じています。
AM、FM、短波の大手民放ラジオ局13社は、3月中旬から、地上波と同じ放送内容をインターネットでもサイマル(同時)送信することを決めた。日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本レコード協会といった権利団体とも合意を得た。2月中にも正式発表する。
ネットでラジオと同内容の放送をするのは地上デジタルラジオで放送している「OTTAVA」「超!A&G+」「Suono Dolce」に続いての対応。3月よりこの3局に加えて、以下13局もインターネット同時放送を開始することになります。
- TBSラジオ
- ニッポン放送
- 文化放送
- TOKYO-FM
- J-WAVE
- エフエムインターウェーヴ(InterFM)
- ラジオNIKKEI
- 朝日放送
- 毎日放送
- FM OSAKA
- ラジオ大阪
- FM802
- FM COCOLO
ただし、インターネットでの配信は時間差があるため、原則時報はカットされるとのこと。そのほか権利関係で処理が難しいスポーツ中継などは別の番組に差し替えることを除けば、ラジオから聞こえてくるものと同内容の放送をインターネット経由で聞くことができるようになります。
開始当初は首都圏の一都三県と大阪府からのアクセスのみをIPアドレスでフィルタリングするとのこと。配信にはFlash Playerの利用が決まっており、Mac、Windows問わずラジオを聞けることになります。すでにTOKYO-FMはiTunes StoreでiPhone/iPod touch向けの視聴アプリを提供してきていましたが、今回はMac/PC向けの対応で、各民放が足並みをそろえたことになります。
今月に入ってパソコンでTBSラジオを聞くために地上デジタルラジオ視聴環境を構築したばかりなので、内心気持ちは複雑ですが、気になる点もいくつか。
- CD並みの音質を謳う「地上デジタルラジオ」に比べて、音質(配信ビットレート)はどれくらいになるのか
- DRMはかかるのか
- 現在、「地上デジタルラジオ」と「地上アナログラジオ」でサイマル放送を行っている「TBSラジオデジタル」や「文化放送プラス」、「ニッポン放送DIGITAL」はネットラジオ解禁後もこのサイマル放送を維持するのか
などなど。2011年7月をもって終了する現行の「地上デジタルラジオ」との比較をしてみたい点は多々あります。まずは2月中に予定されている民放13社の正式発表待ち、といったところでしょうか。
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当初の記事では放送局13社のうち、「TOKYO-FM」を「エフエム東京」、「ラジオNIKKEI」を「日経ラジオ社」、「FM OSAKA」を「エフエム大阪」、「ラジオ大阪」を「大阪放送」、「FM COCOLO」を「関西インターメディア」と表記しておりましたが、一般名称や愛称に統一させていただきました。