アップルは現地時間の6日、WWDC 2011の基調講演にてiOSの最新版となる「iOS5」、次期Mac OS Xである「Mac OS X Lion」、mobile meサービスの後継となる「iCloud」を発表しました。
iOS 5
iOS 5は現在のiOS 4の後継となるiPhone/iPad/iPod touch向けのソフトウェアで、2011年秋のリリースを予定しています。対応デバイスは「iPhone 3GS」「iPhone 4」「iPad」「iPad 2」「第3世代iPod touch」「第4世代iPod touch」の6機種となっています。
iOS 5は200以上の新機能を搭載していますが、中でも気になったのは次の5つあたりでしょうか。
- PCでの初期設定が不要に。Wi-Fi/3G回線があればPCなしでもアクティベーション可能に
- iTunesとの無線同期が可能。もうDockすら不要に
- Twitter統合
- プッシュ通知の改善。ロック画面から通知を閲覧可能に
- iPod touchなどの非3G搭載デバイスからも利用できるメッセージングサービス「iMessage」の搭載
特に嬉しいのはiTunesとの無線同期。今までJailBreakしなければ利用できなかったこの機能が、今後はiOSの標準機能となります。
Mac OS X Lion
Mac OS X Lionは現在のMac OS X Snow Leopardの後継となるMac OSで2011年7月の発売を予定しています。パッケージ販売は行われず、Snow Leopard上に開店している「Mac App Store」を通じて29.99ドルで発売されます。
Mac OS X Lionは250以上の新機能を搭載していますが、中でも気になったのは次の5つあたりでしょうか。
- タッチパッドでジェスチャ操作が可能な「マルチタッチジェスチャ」
- SafariやiMovieなどのアプリケーションが「フルスクリーン対応」アプリに
- ExposeとSpacesを統合した新しいアプリ切り替えシステム「Mission Control」
- Mac OS X Snow Leopardではアップデートとして提供された「Mac App Store」が標準搭載
- iPadのホーム画面のようなランチャー機能を備えた「Launch Pad」、フォルダ分けにも対応
これらの機能がMac App Storeを通じて提供されるというのがなんともアップルらしいですね。Snow Leopard以外からのアップデートはMac App Storeがインストールできない以上、不可能といえそうです。現在LeopardがインストールされたMacをお持ちの方は、今後発売されるであろうLion搭載のMacまで待つか、Snow Leopardにアップデートしておくかの選択を迫られることになります。
iCloud
iCloudはmobile meに変わるアップル初のクラウドサービスで2011年秋の提供を予定しています。機能自体は無料でiOS 5の一部として提供される見通し。
無料で提供される容量は1アカウントあたり5GBとなっています。ただし、これには購入した音楽やアプリ、電子書籍、Photo Streamにアップデートした写真は含まれないとのこと。ドキュメントだけなら5GBだけでも十分なのではないdしょうか。
今回発表されたMac OS X LionやiCloudは、いずれも「iOS 5」とのシームレスな連携のためにアップデートされたように感じました。もはやAppleの主力製品はMacからiPhoneやiPadにシフトしていると考えてもいいのではないでしょうか。今回はiPhone 5に関する新情報は発表されませんでしたが、いずれ必ず発表されるであろうデバイスですので、今後どこまでLionやiCloudに最適化してくるのか注目です。
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