視聴デバイスの解像度が変わるごとに再エンコードすることの手間と意味

iPad

iPadの発売がいよいよ近づいてきました。発表になったときからずっと考えていた「iPadの大画面でビデオを見る」ことについて改めて再考してみます。最初に結論を述べますと、「デバイスが変わるたびに手持ちの動画を対応形式に変換するのは時間の無駄」だと思っています。

iTunes

自宅に地デジの録画環境を整えてから2年近く経ちますが、以前は録画したデータの容量が大きく、ハードディスクを圧迫しっぱなしだったので片っ端からH.264に変換、iTunesに取り込むようにしていました。そのときはiPod touchでの視聴を前提にしていたため、iPod touchが再生可能な最高解像度に合わせて作成していましたが…今度のiPadは再生できるビデオ形式が若干変更になっています。

項目 初代iPod touch (2007/09購入) iPad (2010/05発売)
ビデオフォーマット H.264/MPEG-4
H.264 ビデオ 最高 1.5Mbps
640×480
最高 720p
1280×720
毎秒30フレーム
オーディオ H.264バージョンのLow-Complexityベースラインプロファイル 最高レベル3.1のシンプルプロファイル
最高160 Kbpsの AAC-LC
48 kHz
.m4v/.mp4/.movファイルフォーマットのステレオオーディオ
MPEG-4 ビデオ 最高 2.5Mbps
640×480
毎秒30フレーム
オーディオ シンプルプロファイル
最高160 Kbpsの AAC-LC
48 kHz
.m4v/.mp4/.movファイルフォーマットのステレオオーディオ

仕様をざっと書き出すと複雑に見えますが、太字の部分に注目するとわかるとおり、再生できる動画の解像度が2倍近くになっています。720pなのにフレームレートは最高30/secというのがわからんでもないですが。

とはいえ、アスペクト比4:3のVGAからアスペクト比16:9の720pの動画再生に対応したのは大きな進歩といえます。今後主流になるBlu-rayや現在普及が進んでいる地上デジタル放送のアスペクト比が16:9であることを考えると、時代の流れにきちんと沿っていると言えそうです。

そこで問題になってくるのが「過去に変換した動画の処理」です。720pに再エンコードし直すか、過去の資産としてとっておくかを選択することになります。720pで再エンコードし直した場合、iPod touchではその動画が見られなくなりますし、何より手間がかかります。一方、従来のVGA解像度の動画をiPadに転送した場合、その粗さがもろに描画されることになります。

私の場合、前者は不可能です。録画した当時のオリジナルデータはすでに手元に残っていないためです。オリジナルファイルを削除しないようになったのはREGZAを購入してからなので、それ以前のファイルを再エンコードすることはできません。

エクスプローラー

また、単純に「容量が大きい」というのも再エンコードしない理由の一つ。横幅をVGAに合わせた640×360の動画が1分半で18MBなのに対して、1080iの場合は167MBにもなります。720pに再エンコードするにしても100MBを超えるのはほぼ間違いないでしょう。64GBのiPadを買っても600本程度のビデオですぐいっぱいになってしまいます。

iPad

動画もそうですが、電子書籍もおそらく同じだと思います。iPadを電子書籍リーダーとして使うための必要ツール4種でも取り上げましたが、自炊で書籍を電子化する際は、おそらくスキャンの段階では300dpiで取り込むはずです。しかし、これはiPadにとっては大きすぎると思います。CPUはApple A4でもメモリはiPhone 3GSと同じスペックなiPadでは300dpiものPDFを開いた場合、多くのPDFリーダーでは数ページでメモリ不足に陥るはず。結局、オリジナルのPDFファイルを残したまま、iPadに最適化したリサイズPDFを作らざるを得ません。

オリジナルデータを残すようになって以降、ことあるごとにそのファイルを参照する機会がぐっと増えました。結局iTunesは「その時々のデバイスに応じた最適なファイルを管理する」ソフトであって、元のファイルは別に保持しておいた方が良い、という結論に落ち着いています。

REGZAから見たCANAANフォルダ

実際、録画したデータの管理はiTunesからREGZAに移行していますし、こちらの方が快適です。電子書籍も最終的には「読むのはiPadでも、管理するのはiTunesではない別のアプリケーション」になるのではないでしょうか。

商品画像

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